浪速風

ハロウィーン 騒ぎは百鬼夜行でしかない

世ではまたハロウィーンがはやりである。クリスマスも年中行事として吸収した国ならではか。水を差すつもりもないが、はめをはずしてきた若者らには自制を求める。昨年は東京都渋谷区で軽トラックが横倒しにされるなどし、逮捕者も出た。

▶古代ケルトに起源があり、収穫を祝って悪霊を追い出す祭りという。騒ぐ連中が秋の実りを祝っているとは、まったく見えない。それに、収穫に感謝する祭祀(さいし)なら日本には新嘗祭(にいなめさい)がある。今年は天皇陛下が即位されて最初の、大嘗祭(だいじょうさい)となる。こちらのほうが、日本の歴史を感じることができるよほど大切な機会である。

▶民俗学者の折口信夫(しのぶ)はこの祭祀を考察した「大嘗祭の本義」の冒頭で、不謹慎と受け取らないようにと断っている。重要祭祀を考察することに畏れがあったのだろう。「国家を愛し、宮廷を敬う熱情に於(おい)ては、私は人にまけぬつもりである」。そんな国での浮かれたばか騒ぎは、百鬼夜行でしかない。

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