【エンタメよもやま話】究極の節約でアーリーリタイア 米の若者がめざす真の働き方改革とは(3/4ページ) - 産経ニュース

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究極の節約でアーリーリタイア 米の若者がめざす真の働き方改革とは

 夫とニューヨーク市のマンハッタンに住み、現在、妊娠8カ月の企業戦略コンサルタントのシャン・サーベドラさん(34)も「FIRE運動」の熱心なフォロワーです。

 年収は夫婦で10万ドル(約1000万円)以上。節約を重んじる2人の1カ月の遊興費は何とたった25ドル(約2700円)。飲み物は買わず、衣服は自分で仕立てます。これまでに入手したベビー服のほとんどはいらないもの譲りますといったサイトを利用したのでタダだったといいます。

 サーベドラさんはニューヨーク・ポスト紙に「現在の貯蓄率は、税引き前の給与の50%」と明かし、最初の1年間はこうした生活が「本当に大嫌い」で「質素な生活に慣れるのには少し時間がかかりました。私たち夫婦はいつも自分の目標を思い出さなければなりませんでした」などと振り返りました。

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 一方、9月13日付のビジネスインサイダーは「FIRE運動」の輝かしい成功者の日々について詳細に紹介しています。ニューヨーク市に住むグラント・サバティエさん(34)です。彼は前述したベストセラー本「ユア・マネー・オア・ユア・ライフ(あなたのお金、またはあなたの人生)」の著者のひとりである女流作家、ヴィッキー・ロビンさんの夫です。

 彼はたった5年間の貯蓄と投資で、30歳の時に総貯蓄額が125万ドル(約1億3500万円)に達したため、アーリーリタイア。自分の資産形成をブログや自著で紹介し、自由を満喫しているといいます。

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 こうした「FIRE運動」のフォロワーは全米規模でどんどん増えているといい、誘惑だらけのニューヨーク市のような大都会の若者たちも、よく頑張った「自分へのご褒美」なんぞもってのほか。同僚たちとの飲み会や食事会すら全て断り、ジムで体を鍛えることもなく、プチぜいたくなランチにも目もくれません。

 こうしたいろんな意味で極端過ぎる生活を送らねばならないことから、「FIRE運動」のフォロワーに対しては、友人や親御さんの理解を得られず、社会的に孤立したり、地域コミュニティーで変人扱いされる可能性が指摘されているほか、資産管理の専門家で知られるデイブ・ラムジー氏のように、「FIRE運動」を実践し、40歳の誕生日までにアーリーリタイアできる人は年収10万ドル(約1000万円)以上の高給取りだけであるとの批判的な意見も少なくありません。

 さらに「FIRE運動」の火付け役と言っていいヴィッキー・ロビンさんはすでに昨年11月14日付のビジネスインサイダーに対し、経済的に自立するというアイデアは素晴らしいが、それによって得られた自由は、社会を良くすることに使うべきであるとの考えを示唆。他の専門家も、自分の将来や老後のことばかり考えず、寄付や慈善活動など、他人の幸せも気遣うべきであると述べています。