特定非営利活動法人ジャパン・フィルムコミッション(JFC)は、第5回JFCアウォード最優秀賞に富山県ロケーションオフィス(TLO)を選んだ。
JFCは、映画の撮影環境の向上および撮影誘致による地域振興を目的とした各地の撮影支援団体の連携組織。同賞は、前年に顕著な実績を残した加盟団体を表彰するもので、平成27年から始まった。
TLOは、降旗(ふるはた)康男監督の諸作品などで撮影監督を務めた木村大作監督(80)が岡田准一(38)を主役に起用した時代劇「散り椿」(30年)の撮影を支援。河川敷に時代劇らしい道路を造ったり電柱を移設したりと、大がかりな協力が評価された。9日の表彰式で木村監督は、「富山県との付き合いは10年。時代劇は、なにも京都じゃなくても撮れるんだ」と県との付き合いの長さを語り、「日本は欧米に比べると街中での撮影の制限が厳しい」と苦言も呈した。
優秀賞の4団体と理由は次のとおり。関東圏ロケ受入組織協議会=「翔(と)んで埼玉」(31年)を支援▽札幌FC=「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」(30年)を支援▽広島FC=「孤狼の血」(同)を支援▽佐賀県FC=タイ、フィリピン映画の撮影誘致による県の認知度向上。