巨人は福岡で2連敗して本拠地に戻ってきた。スーツ姿で帰京すると、すぐ東京ドームに移動して全体練習を行った。主将の坂本勇はリラックスした表情で明るく振る舞った。フリー打撃は行わず、軽めに体を動かして調整。「勝ったら流れは変わる。明日から(本拠地の試合で)3つ勝つつもりでいく」と、22日の第3戦を見据えた。
調子は上がっていない。ソフトバンクとの第1戦は苦手の千賀に押さえ込まれ、前夜は下手投げの高橋礼を攻略できなかった。2試合で1安打。亀井と丸を含めた上位打線の安打は、その1本しかなく、打線の苦しさを物語る。
本拠地が逆風をはね返す材料になる。今季、東京ドームでは打率・340と無類の強さを誇った。ファンの大声援を味方にでき「精神的にもいい状態で打席に立てる」と地の利を感じている。
6年ぶりに戦う日本シリーズを、「1年間戦ってきた集大成の場」と位置づける。このまま終わるわけにはいかない。(小川寛太)