重度障害のれいわ舩後、木村両氏が議員活動本格化 首相も後押し

参院本会議に出席した、れいわ新選組の木村英子議員(後列左)と舩後靖彦議員(同左から3人目)=4日、国会・参院本会議場(三尾郁恵撮影)
参院本会議に出席した、れいわ新選組の木村英子議員(後列左)と舩後靖彦議員(同左から3人目)=4日、国会・参院本会議場(三尾郁恵撮影)

 先の参院選で初当選したれいわ新選組の舩後(ふなご)靖彦氏と木村英子氏が、議員活動を本格化している。重い障害を抱える両氏は、重度障害者の社会参加を進めることを目指す。集会の開催や政府への要望などを通じて目標の実現へ歩みを進めている。

 「全ての介助、支援が必要な障害者が就労、就学を含め自分が望む社会生活を送るため、国会の場で議論して、皆さんと力を合わせて制度の改善を進めていきたい」

 舩後氏は10日、国会内で障害福祉サービスの「重度訪問介護」が就業や就学中に使えない問題について集会を開き、介助者の代読を通じてこう訴えた。

 舩後氏とともに集会を開いた木村氏も「介護の必要な障害者が地域で当たり前に生きるための社会参加の保障を実現したい」と強調した。

 厚生労働省は告示で「経済活動」や「長期にわたる外出」は重度訪問介護の対象外としている。集会には関連する団体や国会議員が駆けつけ、障害者の社会参加を阻んでいる障壁について議論した。

 難病の「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」患者の舩後氏と、脳性まひを患う重度障害者の木村氏は7月の参院選で初当選した。舩後氏は「障害の有無を問わず、誰もが幸せになる社会を創る」と掲げ、木村氏は「国会議員の自分を通して、全ての障害者の社会参加が保障されることが使命」と語る。

 両氏は9月には台風15号で千葉県を中心に大規模停電が発生したことを受け、人工呼吸器を使う障害者などを念頭に、災害時の電源確保体制の強化を求める要望書を政府に提出した。舩後氏は10月の台風19号に伴う各地の甚大な被害に対しても、事務所スタッフを被災地に派遣して状況把握に努めている。

 木村氏は、8月に重度訪問介護に関する現行制度の早急な見直しを求める質問主意書を提出。政府は答弁書で「厚労省で必要な検討を行っている」とした。

 両氏の活動に対しては、党派を超えた協力態勢が構築されつつある。安倍晋三首相は臨時国会の所信表明演説で、友人である舩後氏に触れ「障害や難病のある方々が、いきいきと活躍できる時代を創り上げるため、国政の場でともに力を合わせていきたい」と述べた。

 また、参院議院運営委員会は10月、舩後、木村両氏ら3人の議員活動に対応するため、車いすのまま乗り降りできる福祉車両3台を公用車として導入することを決めた。議員活動の環境が整う中、両氏の今後の動きがますます注目される。(中村智隆)