将棋・新人王戦決勝第2局 高野四段がタイに戻す

第50期新人王戦決勝三番勝負の第2局を制し、対戦成績を1勝1敗のタイに戻した高野智史四段=21日、東京・千駄ケ谷の将棋会館
第50期新人王戦決勝三番勝負の第2局を制し、対戦成績を1勝1敗のタイに戻した高野智史四段=21日、東京・千駄ケ谷の将棋会館

 将棋の第50期新人王戦決勝三番勝負の第2局が21日、東京・千駄ケ谷の将棋会館で指され、後手の高野智史四段(25)が増田康宏六段(21)に126手で勝ち、対戦成績を1勝1敗とした。最終第3局は28日に行われる。

 新人王戦は、参加資格が「26歳以下」かつ「六段以下」などに限られた若手棋戦。前期は藤井聡太七段(17)が16歳2カ月の最年少新人王となった。

 高野四段の師匠は先の第60期王位戦七番勝負で、最年長で初タイトルを獲得した木村一基王位(46)。木村王位も第33期新人王戦で優勝しており、高野四段が新人王を獲得すれば師弟での新人王となる。達成されれば師弟での新人王は7組目。

 一方、増田六段が優勝すると3回目で、故森安秀光九段、森内俊之九段(48)、藤井猛九段(49)に次いで4人目となる。増田六段の師匠、森下卓九段(53)も第21期新人王戦で優勝している。

 この日の対局は増田六段の先手で午前10時に始まった。お互いに居飛車党で、戦型は飛車先の歩を伸ばす相掛かりとなった。終盤、両者ともに持ち時間の3時間を使い切り、1分将棋が続いた。しかし、最後は高野四段がうまく指し回し、増田六段の玉を追い詰め、午後6時前、増田六段を投了に追い込んだ。

 高野四段の話「1勝を返せてホッとしている。(第3局は)この流れのまま頑張りたい」

 増田六段の話「途中、歩得になって形勢が良いと思ったが…。第3局は1週間後なので気持ちを切り替えて臨みたい」

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