浪速風

即位礼は古式ゆかしく

数年来、画家・安野光雅さんの「洛中洛外カレンダー」を愛用しているが、今年の10月22日は黒字のままだ。去年の夏頃にはまだ祝日と決まっていなかったからで、それではと、自分でこの日に赤い丸を付けておいた。台風19号の被害を考慮してパレードは延期されたが「即位礼正殿の儀」は予定通り行われる

▶日々報じられるニュースには「習礼(しゅらい)」とよばれるリハーサルが行われたとか、天皇陛下は「黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)」をお召しになるとか、普段は耳にしない言葉が度々登場する。その都度、日本の長い歴史に触れた気がして感慨深い

▶黄櫨とはハゼノキのことで秋には美しく紅葉する。その樹皮などで染められたのが「黄櫨染」という色だ。辞書には黄褐色とあり、平安初期の嵯峨天皇以来、天皇の袍の色と定められて今に至るという。一方でご高齢の皇族方に配慮し、服装の基準が一部変更された。時代に合った変化もある。明日は現代に生きる古式を見る機会でもある。