ラグビーW杯

日本の躍進支えた控え5選手 給水係や練習相手で貢献

前負傷交代した具智元(左)を出迎える徳永祥尭(中央)=13日、日産スタジアム(山田俊介撮影)
前負傷交代した具智元(左)を出迎える徳永祥尭(中央)=13日、日産スタジアム(山田俊介撮影)

 ラグビーW杯で日本代表は20日、南アフリカに敗れた。

 日本の初のW杯8強入りを支えたのは、ピッチに立った選手だけではなかった。出場機会がなかった5選手も給水係や練習相手を務め、チームの躍進に一役買った。

 FW第3列の徳永(東芝)は試合中、選手に給水ボトルを渡す「ウオーターボーイ」を任された。コーチがベンチに入らない競技の特性上、スタンドから見守る指揮官からの指示をプレーの切れ目にピッチに伝達する役割も担った。「熱くなり過ぎず、指示をしっかり伝えるのが大事」と徳永。重要なポイントを絞り込んで言葉にすることを心掛けており、フッカー堀江は「彼自身、ラグビーを(よく)知っているので、もっとこうした方がいいとか、相手はこう来ているとかも話してくれる。非常に助かる」と感謝を口にした。

 対戦チームの特長を分析し、練習では「コピー」となって相手を務めるのも控え組の重要な役目だ。スクラムはフッカー北出(サントリー)、プロップ木津(トヨタ自動車)を中心に分析を進め、足の動きや高さなどを似せて主力組と組み合った。「試合以上のプレッシャーをかける。そういうマインドでやってきた」と北出。練習で木津と向かい合うプロップ稲垣は「どんどん強くなっている。彼と組むのが1番しんどいかもしれない」と語っていた。

 SH茂野(トヨタ自動車)とWTBモエアキオラ(神戸製鋼)も前向きに練習相手を務めた。9月の南アフリカ戦に先発した茂野はポジションを争った流、田中の活躍に目を細めた。(奥村信哉)

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