彼岸花の名所が7年ぶり復活 奈良・宇陀の佛隆寺 - 産経ニュース

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彼岸花の名所が7年ぶり復活 奈良・宇陀の佛隆寺

彼岸花の名所が7年ぶり復活 奈良・宇陀の佛隆寺
彼岸花の名所が7年ぶり復活 奈良・宇陀の佛隆寺
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 彼岸花の名所として名をはせながら、獣害被害を受けて長らく花が壊滅状態となっていた奈良県宇陀市の古刹(こさつ)・佛隆寺(ぶつりゅうじ)で、真っ赤な彼岸花が咲き誇る景観が今秋、7年ぶりによみがえった。イノシシなどの侵入を防ぐ「獣害防護柵」を設置し、球根を植え直す取り組みが奏功したといえ、関係者は「美しい光景が復活した」と喜んでいる。

 佛隆寺は平安時代前期(9世紀)の創建。空海が唐から持ち帰った茶を栽培したと伝えられ、大和茶発祥の地とされる。樹齢900年超の「千年桜」(県天然記念物)や、197段(約90メートル)の石段の参道沿いに咲く彼岸花がよく知られ、観光客を楽しませていた。

 ところが平成24年ごろから、付近に出没したシカやイノシシによる被害を受けて様相は一変する。シカが彼岸花の新芽を食い荒らし、餌を求めるイノシシが参道沿いの球根を掘り起こしたため、翌年には花が全滅、美しい光景は見られなくなった。

 市は27年、地域の大切な観光資源を復活させようと、参道を囲むように獣害防護柵(全長約380メートル、高さ約1・9メートル)を設置。地元を中心としたボランティアの手によって、4年間で計約8万5千個の球根が植えられた。鈴木隆明住職は「ボランティアや球根を送ってくれた方々をはじめ、多くの皆さんのおかげ。感謝しています」と感慨深げに話す。

 彼岸花の見頃は今週末ごろまで。見学に訪れた桜井市の倉谷佐和子さん(61)は「本当にきれい。これまで残念に思っていたので復活してよかった」と話していた。