要介護者に「ロボスーツ」 立つ座る、歩行もアシスト

 立つ、座るという動作をアシストし腰の負担を軽減する腰タイプのHALは「一台二役」で、要介護者の自立支援だけでなく、介護する側の負荷低減にも使える。介護やリハビリの現場におけるロボスーツへの期待は今後さらに高まっていきそうだ。

課題は費用と操作性

 介護ロボットは、「機器が高額で施設の費用負担が大きい」「機能が限定的で操作が複雑」といった理由から、なかなか普及が進んでいないのが現状。だが、介護現場は慢性的な人手不足に悩んでおり、さらに将来は人材が一層不足することが予測されているだけに、ロボットの需要が高まるのは必至だ。

 厚生労働省によると、就業者に占める医療・福祉職は平成30年には8人に1人だったが、約20年後には5人に1人になる計算。外国人材の受け入れ拡大や介護ロボットなど機器の活用を進めないと、立ちゆかなくなる。日本は最先端テクノロジーの開発に定評があり、特にロボットに寄せられる期待は大きい。

 介護ロボットについて、厚労省などは(1)移乗支援(2)移動支援(3)排泄支援(4)見守り・コミュニケーション(5)入浴支援(6)介護業務支援-の6分野に分類。各メーカーは、より低コストで、多機能かつ操作が難しくない機器の開発を急いでおり、サイバーダイン社のHALのように、低下した身体機能を補助するだけでなくリハビリにも活用できるロボットも登場している。

 【プロフィル】古野英明(ふるの・ひであき) 昭和63年入社。大阪新聞報道部、産経新聞大阪本社文化部などを経て、昨年10月から堺支局に勤務している。親の介護が現実となっただけに、最先端技術を駆使した介護ロボットには興味津々。自分が介護される身になるころには、技術はさらに進歩し、お手軽に利用できるようになっていればいいなと思いを巡らせ、全身にロボスーツを装着して街を歩く自分の姿を想像した。

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