要介護者に「ロボスーツ」 立つ座る、歩行もアシスト

 単関節タイプのHALをひじに装着させてもらった。曲げようとすると、ほぼ同時にウィーンというモーター音が。筋肉にさほど力を入れなくてもひじを曲げる動作ができた。伸ばすときもしかり。勝手に手を動かされるのではなく、自分の意思通りに動くので、あまり違和感はない。アシストする力はもちろん調整可能だ。

 病気や事故などでまひが起こって体が動かなくなった人の動作を、ただサポートするだけではない。週1回程度、装着して思い通りに体が動くという実体験を繰り返し行うことで、脳にイメージがフィードバックされ、身体機能の改善にもつながるという。

 実際、同センターでは、抗がん剤治療と長期にわたる入院生活で歩行困難になった80代後半の高齢者が、HALを装着したトレーニングにより普通に歩けるようになった。難病治療の過程で体が一部を除いてまひし、身動きできなかった20歳の女性は、自力で姿勢を変えられるまでに回復。女性は「これまでは今日一日を過ごすことだけで精いっぱいだったが、就職や将来のことを考えられるようになったのがうれしい」と喜んでいる。

 「どれだけ頑張っても動かなかった体が動くというのは、本人にとっては大きな喜びで、もっと頑張ろうという気力もわきます。それがさらに身体機能の改善につながっていきます」と石井さん。

会員限定記事会員サービス詳細