「ほめる達人」急増中 認定者5万人突破 業績アップにも効果  

 部下や社員、子供らを叱らずに、ほめて伸ばす達人が増えている。一般社団法人「日本ほめる達人協会」(大阪市西区)が主催する「ほめ達検定」の受講者数は今年6月、累計5万人を突破。ほめ達の手法を社員教育に採用する企業や公的機関も増えており、「ほめる文化」が社会に変革をもたらし始めている。(吉国在)

 検定は講義と筆記・実技問題の2部構成で行い、ほめる意義やこつを学ぶ。まずは3級から、合格すれば2級、1級と受験資格が得られる仕組みで、さらに習熟が進めば研修を実施する際の講師に認定される。

 検定会場では、隣に座った人をほめたり、自分の大切な人の素晴らしさを発表したりする課題が与えられ、受講者らは次第に笑顔に。筆記では、「空気を読めない」という言葉を長所に言い換える問題などが出される。

 協会の西村貴好理事長(51)は「認めてほめることは、相手の価値を見つけて言葉で伝えること。欠点や失敗を前向きな言葉に変える力を身につけるだけで、周囲が成功や幸せの実感を得られるようになる」と説く。

 西村さんはいったん家業のホテル・不動産経営を継いだ後、平成17年に覆面調査会社を起業。そこでは企業や店舗の経営者から依頼を受け、現場スタッフのマイナス面を調査していた。悪い点ばかりを報告しても一向に改善されず、逆によい点を報告すると業績が向上することに気づき、19年から人材育成を開始。21年にほめ達検定を始めた。