浪速風

サンマ不漁 中国、台湾は考えよ

サンマが不漁だという。たまにスーパーをのぞいてみても、魚体は細く値段が高い。この時期に味わいたい季節の味覚ではある。けれどもつい手を出しそびれてしまう。業界を支えるためにも、いずれは食卓に登場してもらおうと思っているが。

▶原因はいくつか指摘されている。海水温が上がり漁群が北に移ったこと。サンマが日本近海に来遊する前に中国や台湾の大型船に乱獲されているとみられること。「爆買い」ならぬ「爆漁」ともいわれるそうである。資源管理のためにも考えてもらいたい。

▶佐藤春夫の詩、「秋刀魚(さんま)の歌」はこの魚を食べながら思いにふける男を詩情豊かに描いた。「あはれ/秋風よ/情(こころ)あらば伝へてよ」。そう始まっている。まさに中国や台湾に伝えたい。「そが上に青き蜜柑(みかん)の酸(す)をしたたらせて/さんまを食ふはその男がふる里のならひなり」。サンマとスダチなどの柑橘(かんきつ)類は日本の秋の定番である。なくしてしまってはならない。