川井友、痛恨のフォール負け 姉との五輪は敗者復活戦に持ち越し

 姉妹で東京五輪出場という大きな目標は、持ち越しとなった。女子62キロ級の川井友香子(至学館大)は3回戦でキルギス選手に痛恨のフォール負け。「情けないの一言。焦って技をかけにいったのが敗因」。取材エリアで対応した後、その場にしゃがみ込みタオルで顔を覆った。

 4月のアジア選手権決勝で、6-8で敗れた相手。試合前、18日に五輪代表を決めた姉の梨紗子(ジャパンビバレッジ)から「いつも通りやれば大丈夫」と声をかけられた。第2ピリオドにテークダウンを奪って、3-1とリード。だが、ローリングをかけようとして体を返され、マットに抑え込まれてしまった。

 昨年の世界選手権は銀メダルに輝いたが、「今回もメダルが取れるとは限らない。自信という自信は特にない」と話していた。大一番で弱気になるのが長年の課題だ。それでも「梨紗子が頑張っている姿を見ると自分も頑張ろうと思える」。至学館大で日々、練習をともにする姉の存在を何よりの励みに、鍛錬を重ねてきた。

 敗戦のショックは大きいが、姉妹の夢はまだ消えてしまったわけではない。20日の敗者復活戦に向け、必死に気持ちを切り替えた。(ヌルスルタン=カザフスタン 岡野祐己)

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