社説検証

第4次安倍再改造内閣 産経「憲法改正が最重要」

景気や雇用など「経済政策」、少子高齢化に対応した「社会保障制度改革」は、日経などが優先課題として強調した。日経は「生産性向上による潜在成長力の引き上げという成長戦略は道半ば」との見解を示し、「経済再生を訴えて政権の座に返り咲いた原点を忘れてはならない」と安倍政権にクギを刺した。毎日は「長期政権の仕上げに欠かせないのが国民の将来不安に応える政策」として社会保障制度改革を強く促し、「首相自身が長期的な視野に立って将来不安の解消に責任を持ってもらいたい」と注文を付けた。

新内閣への注文より、閣僚人事の吟味に多くを割き、「森友・加計問題」での安倍政権批判を展開したのは朝日である。「森友問題で公文書改ざんという前代未聞の不祥事を起こした組織のトップ」の麻生太郎副総理兼財務相について朝日は、繰り返し辞職を求めてきた。なのに、安倍首相の続投判断は「承服できない」と表した。「それに加え、首相は今回、加計学園の獣医学部新設問題への関与が取りざたされた側近の萩生田光一・党幹事長代行を文部科学相に起用した。森友・加計問題は、いまだ真相が解明されていないというのに、既に『過去のもの』と言わんばかりだ」と非難した。

東京も、森友・加計問題は「国有地売却や大学の学部新設を巡り、公平・公正であるべき行政判断が、首相らへの忖度(そんたく)で歪(ゆが)められたか否かが問われた、国の根幹に関わる問題だ。閣僚続投や新任により不問に付すわけにはいかない」と断じた。

安倍政権の政権基盤は安定しているが、憲法改正を進めるにも、残された時間はもはや多くはない。そうした危機感をもって取り組む必要がある。(内畠嗣雅)

■内閣改造をめぐる主な社説

【産経】

・憲法改正に不退転で臨め/悪化する国際情勢に備えよ

【朝日】

・「挑戦」課題を見誤るな

【毎日】

・本気で懸案の「仕上げ」を

【読売】

・総仕上げへ戦略的に挑め/全世代型社会保障の土台作りを

【日経】

・改造内閣は経済再生へ責任果たせ

【東京】

・優先順位を違えるな

(いずれも9月12日付)

会員限定記事会員サービス詳細