桜の戦士

フランカー リーチ・マイケル 日本文化も伝承 信頼厚い主将

【ラグビーW杯2019日本大会 日本代表練習】 メディシンボールを使ったゲームをするリーチ・マイケル(中央)ら=秩父宮ラグビー場(山田俊介撮影)
【ラグビーW杯2019日本大会 日本代表練習】 メディシンボールを使ったゲームをするリーチ・マイケル(中央)ら=秩父宮ラグビー場(山田俊介撮影)

 ニュージーランドから15歳で来日した少年は人生の半分を日本で過ごし、昨年30歳となった。「日本チームは小さいが、大きな相手に勝てる。勇気あるプレーや覚悟を見てほしい」。2013年に日本に帰化。そばを好み、流暢(りゅうちょう)な日本語を話す柔和なFWは自身3度目、代表主将としては2度目のワールドカップ(W杯)に気合をみなぎらせる。

 前回15年W杯の初戦、南アフリカ戦。29-32で迎えた後半ロスタイム、当時のジョーンズ・ヘッドコーチ(HC)が同点PGを狙うよう指示する中、短い時間でチームメートと話し合い、逆転狙いのスクラムを選択。直後に決勝トライが生まれ、世界を驚かせる大金星につながった。「大きな決断をするときは必ず誰かと話す」。ジョセフHCの下でも主将を任されると、コーチや選手との話し合いを丁寧に重ね、W杯登録メンバー31人中15人が海外出身という多様性に富んだチームをまとめてきた。

 けがに苦しんだ4年間でもあったが、母国のチーフスや日本のサンウルブズでスーパーラグビーを経験し、力を蓄えた。「4年前に比べて今の方が大きいし、パワーもある。技術も上がっている」。昨年11月にはジョーンズ氏が現在率いるイングランドを相手に、敵地で30メートル以上を駆け抜ける鮮やかなトライを決め、「一生記憶に残るプレーだった」と喜んだ。

 読書家の顔も持ち、日本の歴史や文化を海外出身選手に伝える努力も欠かさない。代表合宿中だった今年の8月6、9日には広島、長崎に原爆が投下された当時の様子をスライドに映し、「代表としているからには、この日にどんなことがあったかを知らないといけない」と呼びかけた。日本でのW杯には誰より思い入れが強く、「たくさんの人にいい影響を与えたい」と力を込める。

 アジア初開催となるラグビーW杯日本大会は20日に開幕する。初の8強入りを狙う日本代表のキーマンとなる選手たちを紹介する。

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