Jリーグ通信

J2降格危機の浦和、終盤戦で待ち受ける過密日程と難敵たち

1日の湘南戦で、試合終了間際に同点に追い付かれて勝ち点3を手にできなかった浦和の選手たち(蔵賢斗撮影)
1日の湘南戦で、試合終了間際に同点に追い付かれて勝ち点3を手にできなかった浦和の選手たち(蔵賢斗撮影)

 サッカー・J1の浦和にJ2降格の危機が忍び寄ってきた。1日までに全クラブが25試合を戦い終えてJ2自動降格となる17位との勝ち点差は7、原則としてJ2の3~6位によるプレーオフを勝ち抜いたクラブとの入れ替え戦に回る16位との勝ち点差は4。最終盤に難敵との対戦を多く残している上に過密日程とも向き合わなければならず、開幕前には優勝候補の一角にも挙げられた名門が、よもやの窮地に立たされている。

 1日の湘南戦で敵地に駆けつけた浦和サポーターが悲嘆に暮れた。1-0とリードして迎えた後半45分、自陣ペナルティーエリア内での不用意なファウルで与えたPKを、2017年まで浦和に在籍していた梅崎に決められる。目前にしていた6戦ぶりの勝ち点3は、するりとこぼれ落ちてしまった。

 PKによる失点は不運だったのではない。自業自得だった。前半3分に興梠(こうろき)のゴールで幸先よく先制し、カウンターから追加点のチャンスもつくった。しかし、試合終盤は圧倒的にボールを支配されて自陣にくぎ付け。繰り返されたやみくもなクリアに反撃に転じたり、時間を使ったりする意図は感じられない。追い付かれるのは時間の問題だった。

 J1初となる8年連続2桁ゴールをマークした試合を白星で飾れなかった興梠は「ボールを持たれて自分たちのサッカーができなかった。1点を守りきろうとは誰も思っていないんだろうけど、悪い時間帯こそ前からプレッシャーをかけていきたい」ともどかしさを隠せなかった。

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