新聞に喝!

世界への視野広く-メキシコで思う インド太平洋問題研究所理事長・簑原俊洋

こうして関係が深いメキシコだが、同国に常駐の支局を設けている日本の新聞社は1社しかない。そのためか、メキシコに関するニュースが日本の新聞をにぎわすのはまれで、あったとしても日墨関係の深化を勘案した前向きな記事はほぼ皆無に等しい。そのため、多くの日本人にとってメキシコは日ごろから意識する国では決してなかろう。

しかし、実際は日本の大手自動車メーカー並びに自動車部品関連メーカーや商社が大々的に進出し、日本の企業は相当なプレゼンスを持つ。日本車はどこでも走っており、タクシーに限っていえば日産の「ツル(かつて日本で販売されていたサニー)」が圧倒的なシェアを占める。

さらに大きな潜在的可能性を秘めているのが、安価な労働力と豊富な土地を駆使しての大規模農業だ。日本のノウハウを導入すれば生産性や農作物の品質が向上し、日本への安定的な供給を通じて両国の経済的結びつきがはるかに増すのは間違いない。

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