朝晴れエッセー

ちくちく言葉とふわふわ言葉・9月6日

ある日のきょうだいげんか。「お兄ちゃん大っ嫌い!」と3歳の娘が言うと、6歳の息子は少し傷ついた様子で「それ、ちくちく言葉だよ!ちくちく言葉は言っちゃいけないんだよ!」と言い返した。きょうだいげんかは基本的には静観するようにしている私だが、その状況に不釣り合いなほどかわいい言葉の出現に、私は思わず割って入った。「ちくちく言葉ってなあに?」

すると「相手が嫌な気持ちになるのがちくちく言葉で、うれしい気持ちになるのがふわふわ言葉」「今、嫌な気持ちになったから『大っ嫌い』はちくちく言葉」。小学校の担任の先生に教わったらしい。

私は感心して「そうか。じゃあママがちくちく言葉を言っちゃったときも、今みたいに教えてくれる?」とお願いしたら「うん、いいよ」と了承してくれた。

その日の夜、寝る前にいつものようにふとんに寝っ転がりながら、息子と娘に「今日も元気でいてくれてありがとう」「明日もすてきな一日になりますように」「大好きだよ」と、愛の言葉をたくさん語りかけていた。すると息子がひと言「ママ、それふわふわ言葉…」とほほ笑みながら言い、そのまますうっと眠りについた。

私は「ちくちく言葉言ったら教えてね」と言ったのに、ちくちくじゃなくてふわふわのときに教えてくれて、それがとてもうれしかった。

すてきな子に育ってくれてありがとう。あなたたちのママで、ママはとっても幸せ。今日もふわふわ言葉でいっぱいの一日にしよう。

上杉 葉子 43 東京都清瀬市