浪速風

土台が揺らいだままの「ラピート」の記念日

「電車のイメージを一変させるものを」-。大阪・難波と関西国際空港を結ぶ南海電気鉄道の特急「ラピート」は、こうした意気込みで開発された。「鉄人28号」などの異名を持つ外観は、国際空港の開港に合わせた社運をかけたプロジェクトの高揚感をうかがわせる斬新なデザイン。それだけに車両の外板などは鉄板をたたいていく地道な作業で完成させたという。

▶そのラピートの台車で亀裂が相次ぎ見つかった。国土交通省の運輸安全委員会は、事故につながる恐れがあったとして重大インシデントに認定した。ただ、南海は「安全性に問題はない」として、調査を依頼した1編成以外は亀裂を修繕した上で運行を始めた。

▶南海は亀裂を発見した8月24日時点で公表せず、30日まで記者会見を開かなかった。その間も緊急点検で亀裂が見つかっている。きょうでラピートが営業運転を始めて25年。土台が揺らいだまま記念日を迎えたのが残念でならない。