水難・遭難事故、どこまでが自己責任? 費用請求ケースも

 日本ではひとたび水難事故があれば、海上保安庁や日本水難救済会(東京)が原則無償で救助にあたる。もっとも、実際に救助に向かうのは、救済会に所属する地元漁業関係者であることも多く、「使用した燃料代を補助してほしい」との要望もあるという。

 水晶浜海水浴場のケースは海保が全員を救出したが、場合によっては地元団体の福井県水難救済会が出動することも考えられた。同救済会の担当者は「救助に出動すれば漁の機会が奪われることになり、稼ぎに影響することもある。(事故は)レジャー客の個人の責任という思いもある」とした上で「人命に関わる事態でもある。良心がある以上、(遭難者に)費用請求することはない」と話す。

ヘリ救助、5分で5千円請求

 一方で、事故発生時の自己責任を明確にする動きも出てきている。

 埼玉県は平成30年1月、全国で初めて防災ヘリコプターによる山岳遭難救助の有料化に踏み切った。対象山岳地域で遭難し、県の防災ヘリを使用した場合、燃料代相当分として運航5分あたり5千円を請求する。

 県によると、今年6月までに9件で適用され、合計約55万円を遭難者に請求、全額を徴収した。条例の効果については「(施行から1年半ほどしか経っておらず)まだ検証できていない」(県担当者)という。

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