膝の痛みで認知症も 「国民病」早めの受診を

 認知症の入り口のひとつは、社会参加を抑制する要因となる「要介護状態」だと今泉教授。「痛みが出ている部位の可動域が狭まり、筋力が低下する。それに伴い移動能力も低下し、運動器疾患の重度化や転倒による骨折などにより、寝たきりや要介護となる恐れもある」と話し、結果的に認知症につながる可能性を懸念する。

 桑沢副センター長によると、膝OAは長い時間をかけて徐々に進行するため、「ならないための予防」は難しい。ただ、早期発見で適切な治療を受ければ、健康寿命の延伸につながるという。

 仮に重症化してしまっても、諦めるのではなく、手術療法や再生医療を受けることで痛みの大幅な改善が期待できることもある。しかし、放置し続けていると、膝の動きが悪くなり、周辺の筋肉が減ってしまう。このため、せっかく治療に踏み切ってもリハビリの効果に限界が生じることも。桑沢副センター長は「膝の状況をしっかり把握するため、まずは一度受診を」と呼びかけている。(手塚崇仁)

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