膝の痛みで認知症も 「国民病」早めの受診を

 しかし、こうした実態にもかかわらず、埼玉協同病院の桑沢綾乃関節治療センター副センター長は「膝に痛みを抱えたまま放置している人は多い」と指摘する。

 ◆「年だから」と諦め

 膝OAは関節にある軟骨がすり減ったり、半月板の変形や摩耗で関節内に炎症が起きたりするほか、骨変形などによって、痛みが生じる疾病。桑沢副センター長によると、加齢や肥満、運動不足が主な原因とされ、「誰にでも起きる可能性がある」という。

 その上で、桑沢副センター長は「発熱や頭痛と異なり、年齢だから、と諦めて、医療機関を受診しないケースが多い」と説明、「放置しても良くなることはない。すり減った軟骨や骨の変形は元に戻らず、症状が悪化する」と警鐘を鳴らす。

 膝OAの治療には、湿布や装具を活用して、症状の進行を遅らせたり痛みを緩和させたりする「保存療法」や、人工膝関節置換術を始めとする「手術療法」がある。しかし、医療機関を受診しなければ、膝の状態を正確に把握できず、適切な治療にたどり着けない。重症化しているのに自己判断で保存療法を続け、結果として手術に踏み切らざるを得ないケースもある。

 ◆適切な治療のため

 一方、東京医療保健大学の今泉一哉教授(人間科学)は、膝OAなどの運動器疾患と認知症との関連を指摘する。

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