かながわ美の手帖

成川美術館「堀文子展~感謝と哀悼の意を込めて~」

【かながわ美の手帖】成川美術館「堀文子展~感謝と哀悼の意を込めて~」
【かながわ美の手帖】成川美術館「堀文子展~感謝と哀悼の意を込めて~」
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 ■「好奇心と冒険心」 孤高貫く人生100年

 今年2月に100歳で亡くなった戦後を代表する日本画家の一人、堀文子を追悼する「堀文子展」が箱根の成川美術館で開かれている。同館では100点を超える国内最大級の堀コレクションを所蔵。たびたび「堀文子展」を開催してきたが、今回は「感謝と哀悼の意を込めて」初めて展示室4室全部を使い、画業の全貌を伝えている。

 ◆「一所不住」

 41歳で夫と死別した後、吹っ切るようにエジプト、ギリシャ、西欧からメキシコまで、文明の発生からの道のりをたどるように足かけ3年ほど、世界を放浪する。50歳直前に自然を求めて都内から大磯町の高麗山麓へ転居。60代には軽井沢にアトリエを構えた。

 70歳直前にはバブルに浮かれた日本を離れて伊トスカーナの古都アレッツォ郊外に移り、80歳前後には中南米の古代遺跡やアマゾン、ヒマラヤを訪ねた。大病した晩年は、大磯の自宅で過ごすことが多かったが、好奇心を頼りに住まいを変え、世界を旅し、安住を堕落と自ら戒める「一所不住(ふじゅう)」の信条は変わらなかった。

 〈第1室=2つのブルーポピー、初期作品、小鳥のシリーズ▽第2室=花籠のシリーズ、NHK「きょうの料理」表紙絵原画▽第3室=イタリア・トスカーナ、中南米、ヒマラヤシリーズ▽第4室=命のかがやき~晩年の秀作を中心に~〉

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