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防災の日 ポリ袋で炊くホカホカごはん

【フード 暮らし】防災の日 ポリ袋で炊くホカホカごはん
【フード 暮らし】防災の日 ポリ袋で炊くホカホカごはん
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 きょうは防災の日。これを機会に、震災を経験した人々の教訓から学び、日頃の備えを見直したい。今回は特に、主食のごはんについて、水や熱源が限られていても、ホカホカに炊く方法や、発生直後にあると助かる栄養豊富な最新の備蓄食などを紹介する。(榊聡美、津川綾子)

 災害時でも水・熱源を節約しながら、米を炊く方法がある。全国で料理教室を主催する一般財団法人「ベターホーム協会」(本部・東京都渋谷区)は、ポリ袋とカセットコンロを使い、湯せんで炊く方法を考案した。

 レシピの開発に携わった渋谷教室講師、森田陽子さん(64)は、平成23年3月11日の東日本大震災発生時、仙台市内に住んでいた。その被災経験から、「精神的に落ち込んでいるときは食べ慣れている味が一番。日常を取り戻すためにもごはんは大事です」と話す。避難所で配られるのは冷たい食べ物が多かっただけに、温かくてやわらかい炊きたてのごはんは格別だったという。

 「何にでも合うので味も栄養もバランスが整いやすい。意外と白米はタンパク質も多いんですよ」

 使うのは熱に強い厚手の高密度ポリエチレン袋(厚みの目安は0・025ミリ)。あえ物を作ったり、乾物を水で戻したりとボウル代わりに使用しながら台所に常備することを勧める。

 米と水を袋に入れて口を結び、湯せんにかける。このとき、鍋底に皿をおいて火の当たりを和らげるのがコツ。蒸らしたら取り出して袋を開き、軽くほぐすとふんわりと仕上がる。同じ湯でレトルト食品も温められ、最後は洗い物にも使い回せる。貴重な水を有効活用できるのがポイントだ。

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