G坂本勇、看板直撃の逆転弾 体調不安なんの「勢いつく勝ち」

5回、2点本塁打を放つ巨人・坂本勇人=東京ドーム(撮影・福島範和)
5回、2点本塁打を放つ巨人・坂本勇人=東京ドーム(撮影・福島範和)

 体調面の不安を一振りで払いのけた。前夜、体の張りで途中交代していた巨人の坂本勇が「2番・遊撃」で先発し、五回の逆転2ランを含む2安打で勝利に導いた。

 1点差の五回1死一塁で、野村が投じた初球を豪快に振り抜く。「今年1番完璧なホームラン」と自画自賛した打球は、左中間席上の看板に当たる特大の33号。他会場でDeNAのソトが一足早くリーグトップの33号を放っていたが、すぐに並んだ。

 前夜の緊急事態を感じさせず、この日もいつも通り試合前練習をこなした。攻守の要として、万全でなくても終盤戦の重要な一戦を全力で戦わなければいけない責任感もあり、「レギュラーで出ている人はそういう気持ちでグラウンドに立っていると思う。当たり前」と出場を直訴。七回の守備から交代したが、改めて代えのきかない存在であることを証明した。

 優勝へのマジックナンバーが消滅する危機を脱し、初めて減らすことに成功した。「今日の勝ちは勢いがつくと思う」。5年ぶりのリーグ優勝へ、着々と近づいていく。(小川寛太)

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