香港デモで警察側が発砲 威嚇目的、負傷者情報なし

 【香港=藤本欣也】香港で25日、中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案をめぐるデモが行われ、警官隊とデモ隊が衝突した。香港メディアによると、衝突の最中に警察側がデモ隊を威嚇するために拳銃を抜き、発砲したという。発砲により負傷者が出たという情報はない。

 警官による発砲は、中国本土に近い香港・新界地区で行われたデモの現場付近で発生した。香港紙、明報(電子版)によると警察側は同日、発砲があったことを認めた。香港では逃亡犯条例改正案の撤回などを求めるデモが6月から激化しているが、警察による発砲は初めてとみられる。

 25日のデモでは若者らが火炎瓶を投げるなどし、警官隊と衝突。警察側はデモ鎮圧用の放水車を初めて投入し、放水や催涙弾の発射などによりデモ隊の排除を進めた。

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