変わる多国籍の街・新大久保

(4)若者と外国人を引きつける

新大久保育ちでカルチャーを発信する大学生の北沢桃子(もーちぃ)さん=東京都新宿区(大渡美咲撮影)
新大久保育ちでカルチャーを発信する大学生の北沢桃子(もーちぃ)さん=東京都新宿区(大渡美咲撮影)

 「かわいいモノ、おいしいモノ、新しいモノ、インスタ映えするモノが新大久保にある。今は原宿より新大久保。流行は新大久保から生まれています」

 東京都新宿区の新大久保育ちで日本一新大久保に詳しい女子大生として若者カルチャーを発信する「もーちぃ」こと北沢桃子さん(20)は、そう分析する。

 数年前から韓国のファッションやメークを取り入れるのが日本の若者の間でブームで、インスタグラムなどでは韓国や新大久保に関する投稿が人気だ。若者向けのファッション誌では「韓国」がファッションの一ジャンルとして確立している。

 北沢さんは「今の若者は10万円をためて韓国に行くより、日本で韓国のコスメや食べ物を買える新大久保の方が好き。国というよりも、韓国の生み出したカルチャーをコンテンツとして楽しんでいる」という。

 日韓関係が悪化しても新大久保に人が来るのは、年代の違いもあるとみている。ドラマ「冬のソナタ」から始まった韓流ブームのころは、40、50代の女性が主流だった。

 金銭的な余裕があり、韓国のロケ地などにも実際に行きながら新大久保にも足を運んでいたため、「韓国という国自体を愛していた半面、政治情勢などに敏感に反応していた部分もある」と北沢さん。

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