30年の実証実験では、全ての調査日で基準をクリアできたとし、組織委の担当者は「3重にすれば汚水は防げると考えている。選手の安全を確保するため、準備を進めたい」と話している。
■政府高官、改善措置要請
「選手から二度と『臭い』などと言われないように対策を練り直してほしい」。東京・お台場の海の水質について、政府高官はこう述べ、大会組織委員会に改善措置を要請したことが判明した。組織委などは水中の菌を抑制するスクリーン方式に加え、別の水質確保策の検討を始めた。
本番に向けた今夏のテスト大会で選手らから「臭い」などと苦情が出た問題については、政府でも、海外への風評被害が広がる恐れがあるとして状況を憂慮。会場周辺の東京湾の浄化を徹底するため、関係省庁で協力して、新たな対策を実施するよう指示を出したという。
また、東京都の小池百合子知事は23日の定例会見で、3重スクリーンで水質確保に効果があるとした上で「においも含めた水質改善について専門家の意見も聴きながら、大会組織委員会とともに検討する」と述べた。(橋本昌宗)