飲食店の無断キャンセル「逃げ得」許さん 防衛策が続々

 店側の会員登録は無料。無断キャンセルが起きた場合、店側から連絡を受けた弁護士が、無断キャンセルした人に連絡を取り、被害分の返還を督促する。

 具体的には弁護士名義のショートメールを複数回送って入金を求めるといい、サービスを立ち上げた北周士(かねひと)弁護士は「テスト段階での回収成功率は約8割。十分、飲食店のお力になれると考えた」。回収できた場合は、3割が手数料となる。店側の要望次第では訴訟も支援する。

 すでに、10店舗以上がサービスに登録中。北弁護士は、弁護士が無断キャンセル問題に積極的に関わることが被害の抑止につながるとも考えており、「最終的にノーショーが起きない社会を目指したい」と訴えた。

■被害、年2000億円

 経済産業省が平成30年に公表した「対策レポート」によると、無断キャンセルによる飲食業界の被害額は年間で約2千億円(推計)。飲食店での予約全体の1%弱を占めるとされる。さらに予約1日前と2日前にそれぞれ生じるキャンセル分を加味すると、被害発生率は6%強に達し、被害額は計約1・6兆円に及ぶとされる。

 一定の確率で発生する被害を穴埋めするため、店側が通常のメニュー料金に被害額を転嫁していた例もあり、キャンセル問題は何の落ち度もない一般客にも被害を与えている可能性がある。

 一方でレポートは、無断キャンセルなどでの損害は債務不履行や不法行為に該当するとし、店側は客に対して損害賠償を請求することが可能と明記。事前のキャンセルでも同様との考えを示している。

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