W杯に向けた強化試合の初戦で、八村がいきなり本領を発揮した。世界ランキングで日本を上回るニュージーランドから35得点を挙げ、勝利に貢献。「チームでは年下だが、経験では負けない。僕がプレーで引っ張る」。日本人で初めて米プロNBAのドラフト1巡目指名を受けた21歳は貫禄たっぷりに話した。
序盤からゴール下に果敢に切り込み、チーム初得点をマーク。その後も力強いシュートや、相手から離れながら打つ巧みなシュートを次々と決め、前半は22得点とチーム総得点(49点)の半分近くを稼いだ。
最終クオーターには2本の3点シュートも決め、シュートレンジの広さもアピール。フリースローは14本中7本を外して苦戦したが、「あまり気にしていない。外れるときには外れる」と涼しげに振り返った。
チーム合流は7月末。周囲との連係は盤石ではないが、司令塔を担った篠山は「彼はスペシャルな選手。出し惜しみしても…」と八村の個の力で流れをつかんだ試合運びに納得の表情。
もう一人のNBA選手、渡辺雄がけがで不在の中で難敵を破り、八村は「最高の出だし」と上々の手応えをつかんだ。
(奥村信哉)