ソウルからヨボセヨ

見苦しい反日不買運動

 反日不買運動の今週のハイライト(?)はKBSテレビ。キャスターがニュース番組の最後に「放送中に私が手にしているボールペンは日本製ではないかと視聴者から抗議電話がありました。日本に対する国民の怒りがいかに大きいか実感しましたが、このボールペンは国産です」といって番組を締めくくったのだ。

 さすがこれには放送局内部からも「やりすぎ」と批判の声が出たというが、韓国テレビ界の反日扇動ぶりを実感させるものだ。局内では「テレビカメラなど放送機材が日本製なのはどうするの?」と皮肉も出ているとか。今回、久しぶりに討論番組に招かれたので文句をいうのは気が引けるが、KBSは日頃、日本のNHKや英国のBBCをお手本にしていると聞くだけに、感情的な反日・愛国キャンペーンは見苦しい。

 もう一つは文在寅(ムン・ジェイン)政権を支える与党幹部が、昼食に日本料理を食べて日本酒を飲んだのはケシカランといって野党から追及された一件。酒は国産の清酒(日本酒)だったと言い訳したというが、これでは威勢のいい反日言説も尻抜け?

 ただ食に罪はない。文大統領だってG20大阪サミットの際、宿舎では握りずしを楽しまれたと聞く(外交筋の話)。食文化をはじめ、この国際化時代に日本製品不買運動など実にケチくさい。(黒田勝弘)

会員限定記事会員サービス詳細