大阪・枚方の寺院、墓地経営の許可狙い裁判所欺く? 「隣接地の所有者も了承」

 ところが府に民間事業者との共同経営が認められず、寺院側は同社側を経営から排除する形で許可を申請。24年初めごろ、隣接地内の一部で府の経営許可が出たが、経営から外された同社側は投資金の回収などが不可能になった。同社側は30年12月、寺院側に約1億6千万円の損害賠償や隣接地の返還などを求めて大阪地裁に提訴した。

 隣接地の所有権移転について、同社側は取材に対し「当時の代表取締役は亡くなったが、寺院からの依頼で裁判所をだましたことに間違いない」と説明。寺院側は取材には応じなかったが、今回地裁に提出した訴訟資料で「(隣接地の所有権移転を求めた訴訟は)すべて同社側の指示で行われた」と主張している。

 元裁判官で法政大法科大学院の水野智幸教授(刑事法)は「訴えられた側が争う姿勢を見せなかった民事訴訟では、裁判所が内容の詳細確認をしないという抜け穴を突いた悪質な事案といえる。こうしたケースの訴訟詐欺が表沙汰になることは珍しいが、事実関係が確認されれば、行政機関は墓地の経営許可を取り消すべきだ」と指摘している。