【ワシントン=塩原永久】米ホワイトハウスは24日、中国との閣僚級の貿易協議を30日から中国・上海で開くと発表した。米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表とムニューシン米財務長官が、中国の劉鶴副首相らと協議する。
ムニューシン氏は24日、米CNBCテレビで、協議が31日まで2日間の予定だとし、「米中には多くの争点があり、会合を継続させてワシントンでも話し合うことになると思う」と述べた。同氏は記者団に「合意まで複数の会合が必要だ」とも述べた。
米中閣僚による対面交渉は、協議再開で合意した6月下旬の米中首脳会談後で初めて。今後の協議の進め方で双方が一致点を見いだせるかが焦点になる。
米政府高官は「中国がただちに米農産品の購入を始めることを望む」と述べ、トランプ米大統領が求める中国との貿易不均衡の是正を急ぐ考えを強調。知的財産権保護をはじめとする構造改革も迫る方針だ。
これに対して中国は、米国が中国産品に課した制裁関税の撤廃を要求。中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)への禁輸緩和について具体的な進展を米国側に求めるとみられる。