参院選で野党伸び悩み 共闘路線は限界か

当選した候補者のネームプレートを貼り付ける(左から)立憲民主党の長妻昭代表代行、福山哲郎幹事長、枝野幸男代表、逢阪誠二政調会長=21日午後、東京都港区(納冨康撮影)
当選した候補者のネームプレートを貼り付ける(左から)立憲民主党の長妻昭代表代行、福山哲郎幹事長、枝野幸男代表、逢阪誠二政調会長=21日午後、東京都港区(納冨康撮影)

 主要野党は21日投開票の参院選で、与党の勢いを止めることができず伸び悩んだ。野党5党派が統一候補を擁立した32の改選1人区は、前回の平成28年参院選の戦績を下回る見込みで、共闘の限界も露呈した。野党内では第一党の立憲民主党が躍進する一方、国民民主党は比例代表が伸び悩み、明暗が分かれた。独り勝ちした立民と他党との溝が広がれば、今後の連携に綻(ほころ)びが生じかねない。

 「5党派の枠組みを生かし『こういう連立政権を組みます』という姿を私の責任でしっかりと示す」

 立民の枝野幸男代表は21日夜、東京都内のホテルでこう語り、今後も野党共闘を進める考えを示した。

 とはいえ、今回、野党共闘は与党を脅かすほどの強さはなかった。改選1人区は、野党が11勝した前回以上を最低限の目標としたが、3年前に勝利した福島や山梨は与党に敗れた。

 改選複数区では、与党が早々と議席を固める中、野党同士が最下位当選を争う場面が目立った。京都(改選数2)は共産現職が立民新人を破り、静岡(同)は国民現職が立民新人を競り落とした。

 旧民進党が立民と国民に分裂したしこりが依然として残り、支持団体の労働組合は両党に分かれて戦った。野党の戦力が分散し、与党を追う態勢を整えられなかったといえる。

会員限定記事会員サービス詳細