住友ゴムに1億円賠償命令 大阪高裁、工場での石綿訴訟

 タイヤ製造大手、住友ゴム工業(神戸市)の元従業員7人がアスベスト(石綿)を含む「タルク粉塵(じん)」などを吸い込み中皮腫や肺がんを発症したとして、遺族らが計約1億3千万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、大阪高裁(江口とし子裁判長)は19日、7人全員の発症と業務との因果関係を認め、同社に計約1億円の支払いを命じた。

 1審神戸地裁判決は、同社は遅くとも旧じん肺法が成立した昭和35年までに旧神戸工場などで粉塵対策を講じるべきだったのに怠ったと指摘。7人のうち5人の訴えを認める一方、2人については業務内容などから「多量に吸引したとは推認できない」として棄却した。

 控訴審判決は、24年時点で高濃度のタルク粉塵が工場内に飛散しているとした当時の報告書を重視。7人全員の発症と工場での勤務の因果関係を認めた。

 住友ゴム工業は「判決内容を精査し、対応を検討する」とコメントした。