【アポロ月面着陸50年】研究続く「月の石」 通説覆す成果も(1/2ページ) - 産経ニュース

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アポロ月面着陸50年

研究続く「月の石」 通説覆す成果も

月の石と地形の関係
月の石と地形の関係

 アポロが持ち帰った月の石の分析には、日本の研究者も参加した。物理的な性質を調べた宇宙航空研究開発機構(JAXA)の水谷仁名誉教授は「日本人の貢献は大きかった」と話す。

 月は46億年前の誕生時から冷たかったというのが通説だった。しかし水谷氏らの分析で、誕生時はマグマに覆われ高温だったことが判明。後に冷えて固まり、現在の姿になった。

 アポロ計画で観測された月の地震波は、減衰しにくい特徴があった。これは月の石は内部に水などをほとんど含まず、隙間が少ないことが原因だったことも突き止めた。

 水谷氏は「地球を理解するには他の星を調べる必要があると痛感した。日本は月や小惑星の探査に注力すべきだと提唱するきっかけになった」と振り返る。

 アポロが採取した石は現在も研究に役立っている。JAXAの大竹真紀子助教は米航空宇宙局(NASA)から数百ミリグラムの石の粒を借り、月の地殻の成り立ちを調べている。

 月面は場所によって色の違いがあり、白く見えるのは高地だ。マグマが冷えていく過程で、白くて軽い斜長岩が最初に浮かび上がり、地表を覆ったためだ。

 一方、黒い場所は「海」と呼ばれる平地で、黒い玄武岩で覆われている。ここでは放射性元素が崩壊するときに出る熱で地下の玄武岩が溶けて飛び出し、盆地を覆って平地になった。