「そもそも何をすれば…」プログラミング教育に黄信号、準備の遅れ深刻

 文科省の調査では、平成30年度に先行授業を実施した割合は市区教委が71・5%だったのに対し、町村教委などでは31・9%にとどまった。理由の一つが予算不足だ。

 大阪府で人口が最も少ない(5207人、今年5月末現在)千早赤阪村。プログラミング教育に必要なタブレットなどの機器をそろえるため、今年度の関連予算として約5500万円を計上した。「小さな自治体にとっては高額な出費で大変だが、来年度から始まるので先延ばしはできない」(村教委担当者)と嘆く。

 ようやく機器の更新にめどがついたが、使用する教材も、それを検討する外部支援員の委託先も未定。担当者は「今夏予定の機器更新作業が終わっていないので、具体的な準備にまだかかれない」と話し、先行授業が実施できない理由は機器更新の遅れが主な要因だと強調した。

「恵まれて」先行

 一方、先行授業などを積極的に進めている教委もある。

 東京都文京区の公立小では、今年1月に行われた公開授業で、グループに分かれた児童がロボットを組み立ててパソコンとつなぎ、動かすプログラムをつくった。

 区教委の担当者によれば、区内の小学校では授業に必要な機器はすでにそろっており、教員らに指導方法などを教える外部支援員も各校に週1回のペースで訪れているという。保護者の意識も高いといい、「他の自治体より恵まれている」と担当者は話す。

 文科省では、こうした先行授業を参考にしつつ、準備の遅れている自治体への支援を積極的に進める方針だ。同省ホームページで授業教材や教員研修教材を提供するほか、今年9月を「プログラミング教育推進月間」に設定。民間企業と連携した取り組みも進めていくことにしている。