「申し訳ありません。小選挙区制度では所属政党を変えれば選挙区の変更も余儀なくされます。小選挙区制の先輩である英国でも元首相のチャーチルは保守党から自由党に、また保守党に復党するたびに選挙区を替えたんです」
長島氏は支援者のもとでこう語りながら頭を下げる。とはいえ、長年、長島氏に期待をかけ、支えてきた支持者の理解は簡単に得られるものではない。
民進党を離れるも…
長島氏はニューヨークの米シンクタンク「外交問題評議会」で上席研究員を務めた後、平成15年衆院選で旧民主党から出馬し、初当選した。米共和党を中心に培った安保人脈は重宝され、党の安保政策の取りまとめ役を担った。
しかし、野党転落後に党名を変えた民進党は共産党との選挙協力にかじを切るる。長島氏は、共産党との共闘路線を嫌い、離党して同年9月に小池百合子東京都知事が代表を務めた希望の党結党に加わった。
ただし、同党は安全保障法制廃止を掲げた民進党出身者を大量に受け入れ、政策のすり合わせが難航。翌10月衆院選で大敗後は民進党出身者が主導権を握り、古巣の同党との合流を模索するようになった。