各党SNS活用、若者に「刺さる」イメージ戦略 ネット解禁6年 参院選

 臨場感ある演説の生配信、笑顔のオフショット、歌って踊る3Dキャラクター…。平成25年の参院選でインターネットを使った選挙活動が解禁されてから6年がたち、今やSNSの活用は従来型の地上戦と並行し、貴重なアピール手段として定着している。令和初の国政選挙となる参院選でも、各政党や候補者らの多くはSNSを駆使。近年目立つのが、無党派層が多い若年層に「刺さる」ことを意識したイメージ戦略で、SNS上でも熱い戦いが繰り広げられている。(田中佐和、井上浩平)

 「みんなはどんな世の中にしたい?」

 先月10日、講談社の女性ファッション誌「ViVi」の公式アカウントが、自民党とのタイアップ企画への参加を呼びかけるツイートをした。インフルエンサー(影響力を持つ人)である同誌の人気モデルの発信力を生かし、「ツイッター」で若者の思いを募ろうという企画だ。投稿者にはメッセージTシャツのプレゼントがあり、批判の声も含めて話題になった。

 自民は5月から、ネットを使った若者向け広報戦略「#自民党2019」をスタートさせた。このタイアップ以外にも、SNSでの拡散を狙い、イラストレーターが安倍晋三総裁らをイメージして描いた「7人のサムライ」の巨大屋外広告を東京の繁華街に掲示。こちらもネットで話題を呼んだ。

 ■踊る3Dキャラ

 野党も負けていない。ツイッターで存在感を示すのが、政党中最多の約17万フォロワーを誇る立憲民主党。一般の人のツイートや質問に積極的にコメントするのが特徴だ。フォロワーとの距離が近く、今月8日には、「立憲民主党は残念ながらテレビCMに予算を使うことができません」と赤裸々にツイートし、党PR動画の拡散を呼びかける一幕もあった。

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