《大麻取締法違反(所持)の罪に問われたアイドルグループ「KAT-TUN(カトゥーン)」の元メンバー、田口淳之介被告(33)と元女優、小嶺麗奈被告(38)の初公判が10日午後2時、東京地裁(長池健司裁判官)で始まった》
《わずか24席の一般傍聴席を求めるファンらが朝から東京地裁近くの日比谷公園に集まり、長い列をつくった。地裁は混乱がないよう職員を動員。午前11時の締め切りまでに並んだ人は1265人、倍率は53倍に達した》
《田口被告は黒いスーツに白いシャツ。黒いネクタイを締めて入廷した。小嶺被告はストライプ柄の白いシャツに深緑のボトムスを着用。弁護人に挟まれるようにして、2人は法廷で肩を並べて座った。午後2時、長池裁判官が開廷を告げる》
裁判官「それでは、開廷します。被告人両名は並んで証言台の前に立ってください」
《6月7日夜の保釈の際、黒っぽいスーツ姿で勾留先の警視庁東京湾岸署(東京都江東区)の玄関前に姿を現し、額を地面にこすりつけて謝罪した田口被告。この日は落ち着いた表情で証言台に立った。その隣に、小嶺被告も立った。裁判官がまず、田口被告に名前や生年月日などを尋ねていく。「人定質問」と呼ばれているものだ》
裁判官「男性の被告人、氏名を述べてください」
田口被告「田口淳之介です」
《続いて小嶺被告の人定質問が行われる》
裁判官「それでは女性の被告人、氏名を述べてください」
小嶺被告「小嶺麗奈です」
《2人とも、背筋を伸ばし、はっきりとした口調で答えた》
裁判官「6月5日付の起訴状が出ていますが、2人ともみていますか」
田口被告「はい」
小嶺被告「はい」
裁判官「検察官が起訴状の読み上げを行いますので聞いていてください」
《女性検事が起訴状を朗読する。起訴状によると、両被告は共謀して5月22日午後、同居する自宅兼事務所のマンション一室で乾燥大麻約2・296グラムを所持したとしている。朗読が終わると、裁判官が黙秘権などについて説明した上で、起訴内容についての認否を尋ねた》