ファームノート、ソニー子会社から「うしらせ」事業の譲渡受ける

 畜産ITベンチャーのファームノート(北海道帯広市)は8日、ソニー子会社のソニーエンジニアリング(東京都品川区)から、センサーを使って牛の起立困難状態検知・通知するサービス「うしらせ」に関する事業の譲渡を受けたと発表した。ソニーエンジニアリングが結んできた契約はそのままファームノートに引き継がれる。

 うしらせは、牛のあごにセンサーを装着。自力で起き上がれないときにはセンサーから信号を牛舎内の基地局に送信。クラウド基盤経由でスマートフォン(高機能携帯電話)にメールで知らせる。

 ソニーはこのサービスを昨年4月に始めていた。ファームノートは、IT機器を使って牛の成育状況を管理するサービスを手掛けており、うしらせの譲渡を受けることでサービス内容の拡充を図る。

 体重900キロほどの成長した牛は横になった状態から起きられないことがあり、放置すると肺が圧迫されて窒息死することもあるという。出荷直前の牛を亡くすと1頭当たり約100万円の損害が出るが、事故を防ぐためには牛舎の見回りしか有効な手立てがなく、畜産農家にとって大きな課題になっていた。

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