選手村など仕上げの段階 五輪後は分譲・賃貸に

建設中の選手村=3日午後、東京都中央区(三尾郁恵撮影)
建設中の選手村=3日午後、東京都中央区(三尾郁恵撮影)

 来年の東京五輪・パラリンピックに向けて、湾岸地区にある競技会場は着々と工事が進んでいる。3日、報道陣に公開された選手村(東京都中央区)などの施設の進捗(しんちょく)率は8~9割。外観はほぼ完成しており、仕上げの段階に入っている。

 都によると、選手村の宿泊棟は全21棟あり、全部で約3800戸用意する。棟は14~18階建てで、12月に完成する見通し。大会期間中は選手約1万2千人に加え、各国・地域のオリンピック委員会の関係者ら約6千人が泊まる。

 都の担当者は「進捗は順調だが、安全が第一で、このまま無事に完成を目指したい」と話す。

 選手村には仮設で、食堂や各種店舗が入るビレッジプラザも用意される。大会終了後に選手村は改装され、分譲・賃貸住宅になる。大会期間中は民間から借用する形で、賃料は約38億円となる。

 このほかにも、五輪で競泳の競技会場となる東京アクアティクスセンター、バレーボールなどの会場となる有明アリーナと有明体操競技場が公開された。

 アクアティクスセンターでは、油圧機器メーカーの検査データ改竄(かいざん)で、設置済み免震装置の交換を余儀なくされたが、工期通り来年2月の完成を目指す。

 有明アリーナも屋根や外壁がほぼ完成。屋根は工期短縮のため、9分割して造り、それぞれ建物の上にスライドしてのせていく工法を導入した。

 この日の公開は工事中ということもあり、内部に入ることはできなかった。

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