関東経産局 管内10県で広域連携ベンチャー支援 地方発後押し

 関東経済産業局は、管内の10県(埼玉、神奈川、千葉、茨城、栃木、群馬、新潟、長野、山梨、静岡)を対象にした広域連携でのベンチャー支援事業を始める。10県の地元企業や自治体、大学、地域金融機関などと連携し、地方発のベンチャー企業を育成する。

 ユニークなビジネスモデルや高度な技術を持つベンチャー企業は、地方でも数多く生まれている。事業の拡大など成長に合わせて資金調達が必要となるが、ベンチャーキャピタル(VC)など金融機関、さらに販路を持つ大手の事業会社のほとんどが東京に集中しているため、「地方で起業しても、ミドル(成長期)やレイター(株式上場前)の段階で東京に出て行ってしまうケースが少なくない」(産業技術革新課)という。地域経済の活性化には、成長力あるベンチャーを地域で支える仕組みが欠かせないと判断した。

 7月2日にこの支援事業の専用サイトを開設。このサイトを通じて、支援を希望するベンチャー企業を公募する。10月に開催される面接審査や事業プラン発表会などを経て、各県1社ずつ選抜する。

 選抜後、この事業の事務局を務める起業支援のゼロワンブースター(東京都港区)や各地の地元企業の新規事業担当者、自治体のベンチャー支援担当者、大学の教員らを世話役として起用。ビジネスプランを実現性の高いものに練り上げる。来年2月に成果発表会を予定している。またベンチャーを支える企業や団体もサイトを通じて随時受け付ける。

 金融や事業会社が集中する東京でも、ベンチャー企業が開発した技術やサービスの実証実験が難しいケースが増えている。例えば無人航空機(ドローン)は東京上空での飛行が禁止されているほか、ものづくりベンチャーの場合、寒冷地での実証実験が必要となるケースも多い。

 自治体のベンチャー支援は都道府県や市町村単位が原則だが、ゼロワンブースターでは「ベンチャーを支える側の企業同士の連携も密にすることで、より実効性の高い成果をあげていきたい」としている。