2020年東京五輪・パラリンピック開催期間中の交通混雑緩和につなげるため、東京都が進める「スムーズビズ」の推進期間が7月22日から、始まる。大会期間中に国内外からの来訪者で混雑が予想される東京の中心部に、仕事やビジネスの人や車まで集中することを避けるため、ビジネスの進め方を工夫して交通をスムーズにしようという試み。1日には国土交通省などと開催するプレイベントで、スムーズビズ推進の動きを盛り上げる方針。
都では(1)職場以外で働くテレワーク(2)時差通勤(3)大会期間中の使用車両の削減や利用時間変更などに対する協力を求める「交通需要マネジメント」-などの取り組みで構成される「スムーズビス」を進めているが、7月22日~9月6日を「推進期間」に設定。
大会1年前にあたる7月24日を「集中実施日」、同日を含む同22~26日を「チャレンジウィーク」と位置づけて、スムーズビズを集中的に実施するよう企業に協力を呼びかける方針。そのうえで効果を検証し、大会本番に向けた対策に反映させたい考えだ。
そのほか、作製したポスターを都内のコンビニエンスストアや電車内、駅構内に掲示して周知活動を徹底。1日のプレイベントでは、参加企業が独自に実施するスムーズビズ施策について発表する予定だ。
都や大会組織委員会などが昨年にまとめた中間報告では、大会期間中の首都高速の渋滞は特段の対策をとらなければ約2倍になると試算。会場周辺の道路の混雑も予想されることから、都などは円滑な大会運営を実施するうえで、期間中の都心部の道路交通量を現状より15%減らす必要があるとしている。
都は「スムーズビズの浸透を図っていきたい」と話している。