日露首脳・共同記者発表詳報

(下) プーチン露大統領「平和条約交渉を新たなレベルにするため地道に作業する」

 東京電力福島第1原発事故の処理のための協力も続いてますし、使用済み核燃料を第三国における共同事業などが検討中です。ハイテクの分野における2国間の交流が深まっています。日本の会社がロシアにおいては企業を建設するという合意ができて、新世代の機器の生産を軌道に乗せることを促進します。

 インフラの運用の分野では協力が進んでおり、シベリア鉄道のコンテナ配達は効率性が確認され、ヨーロッパ市場の日本製品の配達増加につながります。2020年にはロシアと日本の地域間交流年が発表されました。

 もちろん、安倍首相と平和条約問題に関する話をしました。外相同士の、簡単ではなく、センシティブな問題に関する対話も軌道に乗せたことを確認しました。その対話は続いていきますし、これからは露日関係を質的に新しいレベルにするために地道な作業を進めます。それは露日の善隣関係、信頼関係を促進し、一番複雑な問題の相互受け入れ可能な解決策を見いだすための環境づくりにつながります。この関連で南クリル諸島における共同経済活動においては、若干の進展をみました。私たちはその分野のうち2つ、つまり観光とゴミ処理のビジネスモデルで合意しました。

 国際問題のうち、朝鮮半島では今年4月にウラジオストクで行われた金正恩朝鮮労働党委員長との話について説明しました。朝鮮半島の核・ミサイル問題は平和的、政治外交的な手段のみによって解決できることを確認しました。全ての当事者の建設的な対話が必要です。それを通じて北東アジアにおける安全保障の発展を確保することができます。

 最後に、手厚いおもてなし、充実した交渉に安倍首相と日本の皆さんに感謝します。ありがとうございました」

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