ロケットベンチャーのインターステラテクノロジズ(IST、北海道大樹町)は26日、今夏にも小型ロケット「MOMO(モモ)」の4号機を打ち上げると発表した。具体的な打ち上げ時期は現時点では未定だが、早ければ7月中にも同町の発射場から打ち上げる見通し。
4号機は全長約10メートル、重さ約1・1トンで、5月4日の打ち上げた3号機とほぼ同じ。精密金属加工を手がけるキャステム(広島県福山市)が作った全長12センチの紙飛行機3機を積み、宇宙空間で飛ばす実験も行う。
紙飛行機は扇子のような形で、沖縄県宮古島産のサトウキビを使い、耐熱・耐水加工を施した。高度100キロの宇宙空間から放出され、数時間で地上に到達できるという。
またマッチングサイト運営のペイターズ(東京都新宿区)が4号機の命名権を取得したほか、日本酒醸造メーカーなどがスポンサーに名乗りを上げた。
わずか2カ月での打ち上げについて、ISTの稲川貴大社長は同日、東京都内での記者会見で「将来の宇宙への輸送サービスを目指すには、打ち上げの頻度を上げるのが不可欠。前回の打ち上げから2カ月というのは長いくらいで、もっと間隔を詰めていきたい」と話した。
ISTは5月4日、北海道大樹町から3号機を打ち上げ、日本の民間企業単独で開発製造したロケットとしては初めて成功した。