この人に聞きたい

しょっぱい紅茶と3000m障害への転向 岡田健、超名門・米大学での文武両道

 《目前に迫った日本選手権。エントリーできたのは岡田を含め24人だ。岡田は10月から日本の企業に就職する。競技を続けるかは日本選手権後に決めるという》

 「日本選手権は上位入賞が目標です。世界選手権の参加標準記録(8分29秒0)はすごく遠いので、日本選手権は今年の一つのゴール。振り返ると、やはり大学の2年目が転換期でした。箱根駅伝のスターが自分の学年からも出てきた。順大の塩尻和也とか、青学大の森田歩希とか。かたや自分は『五輪に出ると言っていたのに、このざまか』とギャップに苦しみました。競技をやめようかと真剣に思ったこともあって、その時に僕は競技者として一度、死んでいるんです。

 だから、そこからはプラスしかない。今は(米国を拠点とする)大迫傑さんや(サニブラウン)ハキーム君を引き合いに出されても、心の持ちようが全然違う。自分は自分。2人のように活躍することが目標であることは変わらないけど、自分の成長の仕方がある。一方で、文武両道であることをほめられるとうれしくなっちゃう。そういう自分が嫌なんです。学生だから勉強するのは当たり前じゃないかと」

 《岡田は日本選手権の3000m障害で打越雄允(ゆうすけ)=大塚製薬=と直接対決することを楽しみにしている。岡田にとって打越は国学院久我山高の2学年先輩。ボイシ州立大に進んだ打越は米国留学の先達でもある》

 「めちゃくちゃ憧れている。2人で米国で合宿をしたこともある。打越さんは簡単に勝たせてくれない。1回はちゃんと勝ちたいですね。日本選手権はラストチャンスかもしれない。どん底だった自分にとっては打越さんや塩尻、トップ選手と同じスタートリストに名前が載るところまできたことが意義深い。記念で出場するのでは意味がないので勝負します。米国に行ってなかったら3000m障害もやってなかったかもしれない。米国に行ったから、こうなっているというところを見せられたらいいですね」

 ■岡田健(おかだ・たけし) 1996年8月6日生まれ。横浜市出身。自己記録は3000m障害が8分49秒35、1500mが3分48秒06。181センチ、63キロ。

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