香取慎吾さん初主演作「凪待ち」 監督に聞く「喪失と再生」

香取慎吾さん初主演作「凪待ち」 監督に聞く「喪失と再生」
香取慎吾さん初主演作「凪待ち」 監督に聞く「喪失と再生」
その他の写真を見る (1/3枚)

 東日本大震災の津波で大きな被害を受けた宮城県沿岸部を中心にロケが行われた映画「凪待ち」(なぎまち)が、28日から全国で公開される。タレントの香取慎吾さんにとっては、国民的人気のアイドルグループ「SMAP」の解散後初めての単独主演作でもある。公開を前に、同映画でメガホンをとった白石和彌(かずや)監督(44)が産経新聞の取材に応じ、被災地をロケ地に選んだ理由や、撮影を通じて芽生えた震災への思いなどを率直に語った。(千葉元)

石巻、塩釜、女川でロケ

 「凪待ち」は、香取さん演じるギャンブルに溺れる男、郁男が主人公。恋人・亜弓(西田尚美)の故郷である宮城県石巻市を再出発の地に選ぶも、亜弓が何者かに殺された上、さらに転落を重ねていく-という物語だ。ロケは石巻市以外にも県内の塩釜市、女川町でも行われた。

 白石監督は本作で香取さんと初めてタッグを組んだ。香取さんの印象を「トップアイドルであることに間違いないが、そもそも役者としてのポテンシャルが本当に高い」と語り、「その場の空気とか相手役の芝居に合わせて演じくれた。楽しかったですよ」と続けた。

 これまでは犯罪に手を染めてしまう警察官を描いた『日本で一番悪い奴ら』(主演・綾野剛)など、自分は間違っていないと思いながら堕落に突き進む、犯罪の加害者を描いた作品が中心だったという。今回は「なんとかしなくちゃいけないと自覚しているのだけど、それができない被害者が主人公」(白石監督)として、「喪失と再生」をテーマに据えた。

 「喪失と再生というと仰々しいけど、ダメになった奴がそれでもなんとか頑張って生きていく映画を撮りたかった」

会員限定記事会員サービス詳細