幸せ願い引き渡した猫が消えた…飼い主vs動物愛護団体、大阪地裁の判断は

 水野さんと女性は昨年、団体を運営する男性を相手取り、それぞれ115万円の慰謝料を求める訴訟を大阪地裁に起こした。女性は猫の引き渡しも求めた。男性は口頭弁論の期日に出廷せず、反論もなかった。

 今年5月28日の判決。甲元裁判官は、男性は「当時から里親を探す意思はなく、あたかもそれがあるように装っていた」と指弾。猫は他人に譲渡したか捨てたと認め、計約60万円の支払いを命じた。

 《(2)オス、額にM字模様、臆病》《(3)メス、尻尾が短い、気が強い》《(7)メス、左耳にカット、体に触らせてくれることもあり比較的温和》-。猫の返還も求める女性は、7匹の写真と特徴を記した書類を地裁に提出していた。

 「一匹一匹に愛情があったと認められる」。甲元裁判官はこう認めつつ、「(特徴は)猫一般に当てはまるような抽象的なものにとどまる」「これらの特徴のみで他の猫と識別することは困難」とし、引き渡し請求を棄却した。

 女性の代理人を務める細川敦史弁護士は「引き渡しが認められなかったのは残念」としながらも、「団体の不正行為を端的に認定したことは評価できる」。水野さんは「同様の団体は他にも存在している可能性がある。さまざな方法で啓発を続けたい」と話した。